映画が大好きなOLが、映画館で観たりDVDで観たりした映画を好き勝手にひとりごと。ネタばれありです。
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8月の家族たち




原題:August: Osage County
監督:ジョン・ウェルズ
出演:メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガー、クリス・クーパー他
製作:アメリカ
上映時間:121分
配給:アスミック・エース
オフィシャルサイト



ストーリー:

オクラホマの片田舎。
父親が突然失踪したことをきっかけに、病気のため毎日薬漬けの日々を送る毒舌家の母ヴァイオレットの下に、娘たちが久しぶりに集まる。
長女バーバラは浮気した夫と別居中で、反抗期の娘にも手を焼いている。
一方、次女カレンは婚約者を連れてきて、三女アイヴィーも恋に夢中。
自分勝手な母親とそれぞれの人生を歩む娘たち、そして彼女らを取り巻く男たちの本音が次第に明らかとなり、家族の秘密が暴かれていく。




8月の家族たち1


メリル・ストリープの周囲に煙たがられる年老いた役と、感情丸出しで母親に対するジュリア・ロバーツの演技が迫力があった。
両者とも、女性としての美しさを見せようとしない気取らない演技だった。

それにしてもメリル・ストリープ演じる母親ヴァイオレットは、こうはなりたくないと思わせる年寄りっぷりだった。
相手が嫌がることを口にしたり苛立たせる名人。
本当は寂しく孤独を感じているのだろうが、年老いたら可愛く健気でいたほうが周囲に愛されるに決まってる。

ジュリア・ロバーツ演じる長女バーバラは、母親への苛立ちを酸姉妹の中で最も抱える役柄。
実は根底には愛が潜んでる、というもどかしい演技が見事だった。
作品の予告シーンにもあるが、愛しているからこそ憎らしいという演技をしっかりやってのけた。

8月の家族たち2


衝撃のラストシーンというのは、次女が愛した男性が実は血のつながった兄だった、ということを指すのだろう。
確かにそう来たかとは思ったものの、次女とその相手の存在感がそれほどなかったため、「衝撃」というほどの起承転結は生まなかったと感じる。

母のもとを去ったバーバラが車を降り、ふっと微笑むシーン。
たったこれだけで、映画の全貌を語っていた。
口にせずとも、憎たらしいけどそれでもやっぱり母親だから愛してる、という想いが凝縮されていた。

どこの家にもありそうな身近な親子のやり取りに注目。



8月の家族たち



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クロワッサンで朝食を




原題:Une Estonienne a Paris
監督:イルマル・ラーグ
出演:ジャンヌ・モロー、ライネ・マギ、パトリック・ピノー他
製作:2012年フランス・エストニア・ベルギー合作
上映時間:95分
配給:セテラ・インターナショナル
オフィシャルサイト



ストーリー:

故郷エストニアで、長い介護生活の末に母を看取ったアンヌ。
そんな彼女のもとに、あこがれの街パリでの家政婦の仕事が舞い込む。
しかし彼女を待ち受けていたのは、高級アパートでひとり寂しく暮らす気難しい老女フリーダだった。
そもそも家政婦など求めていないフリーダはアンナを冷たく追い返そうとするが、アンヌを若き日の自分と重ねるうちに心を開いていく。


  



気難しい老婆の世話をすることになった一人の中年女性が主人公。

最初は、クロワッサンはきちんとしたパン屋のものしか食べないわ、わざとカップを傾け紅茶をこぼし拭かせるわ、古典的ないじわる婆さんだったが、それほど時間をかけることなく案外あっさり家政婦を受け入れるようになる。


クロワッサンで朝食を01


気の強いお婆さんフリーダはジャンヌ・モローが演じる。独り身でも身なりを綺麗に整え、プライドが高い女性。

上画像は家政婦アンヌ(ライネ・マギ)に自分の服を着せて愛人のカフェまで出かけるシーン。サラリとしたトレンチコートがフランスっぽい。

このトレンチ姿が、それまで薄幸さがにじみ出ていたアンヌをキラキラ輝いた女性に見せ始める第一歩となる。

フリーダとも上手い関係を築くことができ、フランスでの生活を楽しみ始めたアンヌの変化が彼女の服装に表現されている。
心の変化をファッションで表すところがお洒落。


クロワッサンで朝食を03


フリーダのこちらの着こなしはココ・シャネルを彷彿とさせる。
フリーダが若い頃はきっと美しく洗練されたファッショニスタだったんだろうなと想像させられる。

この映画は女性2人のファッションにそれぞれの性格がわかりやすく表現された作品。


クロワッサンで朝食を02


アンヌを雇ったフリーダの愛人(元愛人?)の男。彼とアンヌは少しづつ惹かれて行くけれど、決定打を描かずラストシーンを迎えるモヤモヤ加減がフランス映画っぽい。


気が強いけれど実は不安で孤独を抱えながら生きるフリーダ。
自信がなく人生に寂しさを感じていたアンヌ。

2人の女性の出会いは運命的なものだったのだろう。
互いの孤独を癒し、信頼できるパートナーを見つけられた喜びが静かに感じられるラストシーンは心にぽっと灯がともったような温かさ。



クロワッサンで朝食を





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大統領の執事の涙



原題:LEE DANIELS' THE BUTLER
監督:リー・ダニエルズ
出演:フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウィンフリー、ジョン・キューザック、ジェーン・フォンダ他
製作:2013年アメリカ
上映時間:132分
配給:アスミック・エース
オフィシャルサイト


ストーリー:

綿花畑の奴隷として生まれたセシル・ゲインズは、1人で生きていくため見習いからホテルのボーイとなり、やがて大統領の執事にスカウトされる。
キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争など歴史が大きく揺れ動く中、セシルは黒人として、執事としての誇りを胸に、ホワイトハウスで30年にわたり7人の大統領の下で働き続ける。
白人に仕えることに反発し、反政府活動に身を投じる長男や、反対にベトナム戦争へ志願兵として赴く次男など、セシルの家族もまた、激動の時代に翻弄されていく。


  


7人のアメリカ大統領に仕えた黒人執事。

任期34年の間に起こったアメリカの事件が、アフリカ系アメリカ人のセシル・ゲインズ(フォレスト・ウィテカー)の語りで描かれる。

母親が雇い主に乱暴され、反発しようとした父親がゴミのように銃で撃たれ死亡という、当時の黒人奴隷の現状から物語は始まる。

淡々としつつ衝撃的な冒頭シーンだが、アメリカ社会の黒人と白人の現実がここに凝縮されている。


大統領の執事の涙1


息子セシルは家を出、困難な生活(ここはほぼ描かれていない)の後にホテルのボーイからやがてはホワイトハウスの大統領執事になる。少なくとも職場で白人に殺されることはない世界。当時は大出世だったろう。

当時の一般的な黒人と言うとかなり貧しい生活を強いられているイメージが強いが、セシルは違った。彼の住む家、妻や息子の服装、友人関係などからゆとりある生活だということは容易に想像できる。

奴隷だった両親を見ているセシルは、決してあのようにはならないという強い決意と共に、自分の人生を誇りに感じていた。

ボーイ時代に教わった「何も見ない、何も聞かない」を胸に刻み、黒人蔑視を憚らない偉ぶった白人達を前に黙々と給仕を続ける。「ハウス・二グロ」(=執事)という蔑称も彼を憤慨させるものではなかった。仕事と人生に満足していたから。

その落ち着いた品格のある物腰に、セシルを良く思うのは同僚だけではなく歴代の大統領達も同じだった。その大統領が優しかろうと黒人差別主義だろうと関わらず。


大統領の執事の涙3


この作品の注目点は、セシルの人生と同時進行で描かれるアメリカの歴史にもある。

1957年、アイゼン・ハワー政権。大統領を演じたのは死去が記憶に新しいロビン・ウィリアムズ。

1961年ケネディ政権。1964年ジョンソン政権。1965年のマルコムXの講演会。アラバマ川周辺で起こった「血の日曜日」。1969年ニクソン政権。1986年レーガン政権。

当時の映像も交えて臨場感を出す。


大統領の執事の涙2


父親セシルに反発し、黒人の人権を勝ち取ろうと行動する長男ルイスが、キング牧師と活動を共にするシーンもある。

セシルとルイスの関係性も映画の見所のひとつ。

白人に従属する仕事だと父を蔑むルイスにキング牧師が言った「執事は、威厳ある態度で人種間の憎しみを溶かす素晴らしい仕事だ」という言葉が印象的だった。

ルイスもセシル本人さえも気付いていなかっただろうが、黒人執事は白人と黒人の関係性の橋渡しになっていたと私も思う。


時代の流れに沿い、黒人達の人権主張の声も高まる。

先頭を切るルイス。
ホワイトハウスの執事を続けるセシル。

自己主張をせず黙々と真面目に仕事をこなすセシルが、白人のように給料を上げて欲しいと申し出るシーンが心に残る。1度目は跳ね除けられた時点で引き下がるが、2度目はレーガン大統領を味方につけ実現させる。

セシルがそのことを誇ることなく自慢することもないが、レーガンの奥さんに大した人ねと褒められパーティーに招かれるまでの存在になる。それでもいつも通りのセシル。とことん謙虚さが身に付いた人物だ。フォレスト・ウィテカーはまさに適役。

そのパーティーを引き金に年老いたセシルの心に変化が訪れる。白人、しかも大統領に招かれたという華々しい功績なはずが、その違和感に心にぽっかり穴が開く。長年続けた執事の仕事を辞する。息子ルイスに共鳴し始めるのだ。

街頭演説するルイスにすまなかったと頭を下げに行くシーンが泣ける。父と息子の親子愛がここでハッピーエンドを向かえる。

足取りも怪しくなるほど年を取ったセシルは、同じく年の妻が眠るように死んだ後、黒人初のアメリカ大統領となったオバマの執事となるべく再びホワイトハウスを訪れる。そこでジ・エンド。

黒人が長い苦難の歴史を越え勝ち取った人権は、ルイスの歩んで来た人生そのものだ。終焉間近な彼の人生がキラキラと輝いて見えるラストシーンに心が晴れる。


大統領の執事の涙




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原題:LETTERS TO JULIET
監督:ゲイリー・ウィニック
出演:アマンダ・セイフライド、クリストファー・イーガン、ガエル・ガルシア・ベルナル他
製作:2010年アメリカ
上映時間:105分
配給:ショウゲート



ストーリー:

「ロミオとジュリエット」で名高いイタリア・ベローナで行われている、世界中から届く恋愛相談の手紙に「ジュリエットの秘書」と呼ばれる女性たちが返信する「ジュリエットレター」を題材にした恋愛ドラマ。


  


「マンマ・ミーア」の約2年後に公開された作品。
どちらの作品でもアマンダ演じるのは「ソフィー」。

名前が同じということでどうしても役柄のイメージもかぶってしまうが、はじけるように元気なマンマ・ミーアのソフィーに比べると、今作のソフィーは少し感情を押し殺すタイプ。記者になりたいと願いつつ、調査員という仕事をしているソフィーは賢そうな女性。

ジュリエットからの手紙1

年間5,000通も届くジュリエットへの手紙。どれも主に恋愛の悩み。それに返事を書く「ジュリエットの秘書」という仕事を知るソフィー。

なんてロマンチックな仕事なのだろうか。イタリアらしなんて勝手に思ってしまう。実話に基づいた話なのだから、なおさらだ。

たまたま崩れた壁に隠されていた古い手紙に心を打たれ、書き主のクレア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)に返事を書くことを自ら申し出たソフィー。

忘れそうになるが、この時ソフィーは婚前旅行中だったのだ。未来の旦那様になる予定の男ヴィクター(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、ソフィーそっちのけで仕事のことが頭から離れない様子。

ジュリエットからの手紙2

旅先のソフィーに会いにわざわざイギリスから来てしまった、クレアと孫のチャーリー(クリストファー・イーガン)。祖母を惑わさないでくれと、初対面はいまいちの2人も、最後には想い合うようになる。ここは想像通りだった。

婚約中のソフィーだったけれど、自分の仕事に夢中で話しさえまともに聞いてくれない婚約者だもの、いつか愛想を尽かすだろうと予想していた。悪い男性ではないのだが。

ソフィーとクレア、チャーリーの3人で、クレアのかつての想い人を探す旅に出ることになり、皆徐々に互いのことを知って行く。

ジュリエットからの手紙3

クレアはとっくに2人の気持ちに気付いていて、特に孫であるチャーリーをけしかける。

このクレア役のヴァネッサは老齢だがとても美しい。英国女性らしい気品があり、愛しのロレンツォ探しの旅では行く先々でおじいちゃん達にもてもて。イタリア男性は女性に愛想がいいと言うが、年とってもそうなのかと知る。

小さな車での旅なのだが、イタリアの素晴らしい風景も見所のひとつ。太陽やブドウ畑など、見ているだけで深呼吸したくなる。

無事ロレンツォと再会できたクレアは、なんとその後結婚までしてしまう!彼がまた、おじいちゃんながら思慮深いイイ男だった。実にお似合いの二人だ。

そして、ソフィーとチャーリーもまた、「ロミオとジュリエット」のようにバルコニーにて互いの気持ちを告白し合う。

悪人が登場せず、見ているこちらが心配するほどの困難なシーンもなくある意味とても見やすい作品。

輝くオーラを放つアマンダの相手に、特にイケメンでもないクリストファーを抜擢したところが、現実味があっていいのかも?美男美女だとあまりに完璧な物語になりすぎる気がするから。

想像通りのハッピーエンドに、明るい気持ちで見終えることができる。


ジュリエットからの手紙


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アナと雪の女王1


原題:Flozen
監督:クリス・バッグ、ジェニファー・リー
出演:アナ(クリステン・ベル、神田沙也加)、エルサ(イディナ・メンゼル、松たか子)他
製作:2013年アメリカ
上映時間:102分
映倫区分:G
配給:ディズニー
上映方式:2D・3D
公式サイト


ストーリー:

アンデルセンの童話「雪の女王」をヒントに、王家の姉妹が繰り広げる真実の愛を描いたディズニーミュージカル。
触れた途端にそのものを凍結させてしまう秘密の力を持つ姉エルサが、真夏の王国を冬の世界に変えてしまったことから、姉と王国を救うべく妹アナが雪山の奥深くへと旅に出る。


第86回アカデミー賞
第71回ゴールデン・グローブ賞


 

「アナと雪の女王」の日本公開は3月14日。

DVDレンタル開始の7月16日時点でいまだ上映中。
こんなロングラン、最近あっただろうか。
2度3度と映画館に足を運ぶリピーターもいるそう。

大人気の理由はいくつかあるが、日本語バージョンの場合、何と言っても雪の女王エルサ役の声優をした松たか子の歌う「Let It Go」であることは間違いない。

ポジティブな歌詞。
歌声も映像も迫力がある。

『アナと雪の女王』ミュージック・クリップ:Let It Go/エルサ(松たか子)

『アナと雪の女王』「Let It Go<歌詞付Ver.>」 松たか子


松たか子の歌唱力に「アナ雪」ファンは心打たれた。
May.Jが歌う「Let It Go」もテレビ番組ではよく耳にするが、個人的には松たか子の歌うほうが好き。


ワンフレーズごとに様々な世界の言語で歌われている「25ヶ国バージョン」も人気。
松たか子の歌う箇所は世界でも絶賛されているとか。

『アナと雪の女王』「Let It Go」(25ヵ国語Ver.)


アナと雪の女王2


触れるものを凍らせてしまう魔法を生まれつき持つエルサ(松たか子)。

その力により、幼い頃過って妹アナ(神田沙也加)をケガさせてしまったことから、エルサの力は隠される。
アナのことも避けるようになる。

アナはその理由を知らずに育つ。
幼い頃はあんなに仲良かったのになぜ‥‥、と。
エルサはアナへの愛情から、再び傷つけたくないがために避け続けていたのが。

だからエルサはいつも寂しげ。

そのエルサの心の内を知っている状態で物語半ばで流れる「Let It Go」だもの、感動しないはずはない。

地味な色合いのドレスに身を纏っていたエルサが、氷のドレスとでも言うべき白く輝く姿に変身した歌後半シーンも美しかった。

エルサが魔法で建てた闇夜に白く輝く氷のお城はそれはそれは綺麗。

アナと雪の女王3


妹のアナは無邪気で自由奔放。
その日に会った他国の王子様と結婚すると決めてしまうほど。
ラストでその王子ハンスは国狙いの悪者だと判明するのだが。

初めてアナとクリストフ(原慎一郎)の前にオラフ(ピエール瀧)が登場したシーンが好きだ。
そしてオラフが好きだ。

オラフは、幼い頃エルサが魔法で作りだした雪だるま。

脇役と言ってしまうにはもったいないほど、オラフの存在が物語の盛り上がりを支える。
イメージキャラクターとしていちいち笑いを誘う。
とにかくお茶目。

   

アナが死にそうになった時、トロールに真実の愛が命を救うと言われる。
白雪姫そっくり。
これが物語らしい展開。

そこで、ハンスではなくクリストフこそが真実の愛によってアナを救うのだなと一見思わせる。
だが実はエルサの愛によってアナは救われるというラストシーン。

だが大半の人は想像していたはず。
クリストフではなくエルサがアナの命を救うのだろうなと。

ありきたりの展開で意外性はないが、夢ある物語が好きなディズニーだ、それでもいいと思わせる。

むしろ、奇をてらわずわかりやすい起承転結型ストーリーだからこそこれほど万人受けするとも言える。


エルサ王女とアナは姉妹愛を取り戻し、凍りついた国に再び夏が訪れ、人々は幸せに暮らしましたとさ。


ディズニーらしいクリアな映像は、3Dではなく平面的に見ても十分綺麗。
ミュージカル映画のようにはさまれる歌や音楽も美しい。

エンターテイメント性はさすがディズニーと思わせる作品。



アナと雪の女王



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【2014/11/15 22:11】 | 「あ」行
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