映画が大好きなOLが、映画館で観たりDVDで観たりした映画を好き勝手にひとりごと。ネタばれありです。
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原題:Dark Mater
監督:チェン・シーチェン
出演:リウ・イエ、メリル・ストリープ、エイダン・クイン他
制作:2007年・アメリカ
上映時間:88分

ストーリー:

異国の地で物理学を専攻し、宇宙論を展開する中国人学生のリゥ・シン。
彼の人生は失恋をきっかけに少しずつ狂っていき、未来さえ閉ざされてしまう……。
実話をもとにした作品。

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簡単に言うと、やる気にあふれた中国人青年がアメリカへ留学し、うまくいってたのに挫折するまでの話。

日本未公開映画。DVD万歳。

全体の空気感が、なんだかフランス映画のような感じもした。

寂しく重い風が吹くような。

見終わってから監督はどなた?とチェックしたら、中国人なので、なんか納得。

お父さん、お母さん、先生が絶対的存在、と伝わってくるところが、中国的思考なんだろうなぁって思うから。

でもこれ実話を元に作られた映画。

1991年にアイオワ大学で実際に起こった校内銃乱射事件。

実話での中国人留学生の名は、盧剛(ルー・ガン)。

アフター・ザ・レイン


主人公のリゥ・シン(リウ・イエ)が、希望に胸ふくらませ、理解あるアメリカ人の大人たちに出会え、順風満帆な前半は、見ていて気分良かった。

仲間との共同生活も楽しそうで、あぁ青春だな~って。

やたらとタバコを吸うシーンが多いのはいやだったけど。

タバコのシーンって、こちらまで煙たくなっちゃう気がするの!


それはさておき、リゥ・シンのピュアな実直さが、素直に「良かったねー!がんばれ!」と思わせる前半は明るい印象。

リウ・イエがぴったりはまり役。

研究熱心で、自分の信じた道を突き詰めようとする姿が、思わず応援したくなる学生。

でもそのまっすぐな性格ゆえ、教授に煙たがれるようになる頃から、彼の運気は下降線をたどるはめに。

だけどこれって、単なる教授の嫉妬心&ねたみだよ。

予想以上の才能を持つ中国人留学生に対するね。

だから、「君の能力を越えている。やり直せ」と、リゥ・シンのやる気をそぐセリフを投げつける。

冷静に見れば、リゥ・シンの能力を認めてることになるんだけどね。

自分を越すかもしれない存在に恐れを感じているんだ。

仲間の学生に、「教授に好かれるような簡単な内容の論文にしろよ」と言われてもはねのける強さを持っていたのに…

優秀な学生に贈られる栄誉が、ごますり上手な同級生に決まっても、気にせず我が道を行くと思ったのに…

リゥ・シンは自ら朽ち果てていくの。

そこが、悲しくてやるせなかった。

訪問販売で化粧品を売るなんていう、合わないバイトをはじめてしまうシーンは、誰が見ても悲しくなったはず。

アフター・ザ・レイン2


このシーンは、リゥ・シンはじめ中国人留学生を支える会、みたいなのを主宰するお金持ちのジョアンナ(メリル・ストリープ)宅だけだったが。

「これは一時的な仕事ですから」と言い、震える手で化粧水やクリームをジョアンナの手に塗るリゥ・シンの姿に、心が痛む。

ジョアンナも「そうよね、わかっているわ」と、笑顔を作っていたのに、最後には涙があふれてきて「私、新しい化粧品ってアレルギーが出ることがあるから」と無理矢理言い訳する姿がせつなすぎる。

本当は、「あなたはこんなことをする人間じゃないでしょ!自分の信じた道を突き進みなさい!」と喝を入れたかったに違いない。

でも、ジョアンナの性格的にそうは言えなかったのね。

後々起こる事態を考えると、言うべきだったんだけど!

親には心配をかけまいと、「万事上手くいっています」と手紙を書き、アメリカで稼いだお金です、と貧乏なくせに20万円くらい送ったり。

ジョアンナだけじゃなく、心配してくれる友達もいたから、決して孤独じゃなかったはずなのに、リゥ・シンは自分を追い込む。

ここは共感できなかった。

人生が終わるほどの屈辱や挫折ってほどじゃないのに、結局自らの手で人生を終わらせてしまう。

しかも驚くべき結末。

4人を拳銃で打ち殺してから、1人部屋で拳銃自殺という。

その4人とは。

リゥ・シンが手にするはずだった栄誉を代わりにつかんだ仲間。(彼には奥さんと生まれたばかりの子供がいたのに)

リゥ・シンの才能を認めず却下した教授。

その教授と、リゥ・シンの論文について議論し、結局却下した2人の教授。(そのうち1人は、認めるべきだと主張したのに)

殺すことなかったのに…!

すごく悔しい結末。

悲劇で終わらせるのが中国流?

殺すほどのことじゃなかったんだよ、本当に。

こんな結末じゃ、リゥ・シンが単なる自分勝手で身勝手で傲慢な人間になっちゃうじゃないの…

自分の成功が阻まれ、親の期待に応えられないことへの絶望を感じたのはわかるけど、学生なんだからまだまだやり直せるじゃない!

と、腑に落ちない結末に憤りを感じた。

でも、実話だからあり得る話なのかもね。

そうよ、リゥ・シンは幼かったんだわ。残された両親がかわいそう。どんなにショックだったろう。

あ、最後に、メリル・ストリープは、珍しく存在感を放っていなかったよ。

彼女じゃなくっても誰でもこなせる役柄で、ファンとしては残念だった。

でも、メリル・ストリープが出てなかったら手にとってなかった作品だわ。

アフター・ザ・レイン



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FC2blog テーマ:洋画 - ジャンル:映画

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