映画が大好きなOLが、映画館で観たりDVDで観たりした映画を好き勝手にひとりごと。ネタばれありです。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



¥3,990→¥3,072


原題:LEVITY
監督:エド・ソロモン
出演:ビリー・ボブ・ソーントン、モーガン・フリーマン、ホリー・ハンター、キルステン・ダンスト他
製作:2003年アメリカ
上映時間:100分


ストーリー:

オスカー俳優たちの豪華競演で贈る感動のドラマ。

23年前に犯した事件の罪悪感に苛まれ、日々苦悩するマニュアルは、突然釈放を言い渡され、やりきれない思いのまま21年と6ヶ月の刑務所暮らしを終え故郷へと戻ってくる。
久々の外の世界、環境の違いに当惑し路頭に迷っているところ、熱血漢溢れる初老の牧師マイルズと出会い、駐車場の管理人として働くことに。
戸惑いながらも徐々に周りの人々と打ち解けていく…。

映画ブログランキング




映画の画像が見つけられなかったので、今日は主な出演者3人のアップ写真を・・・。

最高の人生の見つけ方」にもモーガン・フリーマンが出ているので、邦画タイトルが似ていて少しややこしいですが。

「最高の人生」は、何かのDVD予告で見て、ぜひ観たいなーと思ってツタヤへ。見つけられなくて店員さんにお願いしたら「最高の人生ですか?」とやはり聞かれた。似てるもんね。

「LEVITY」って「軽率、軽率な行為」って意味なんだよね・・・。邦画タイトル、かっこよくしすぎだー。なんか別の映画になっちゃったようで歯がゆい。

最高の人生1


マニュアル(ビリー・ボブ・ソーントン)は、21年の懲役を終え出所したばかりの殺人犯役で、おでこを出して鎖骨までのストレートボブカットで登場。白髪が大半を占めるグレーヘアーで、もの悲しさを表現するにはぴったりのヘアスタイルだと思った。

殺人犯といっても、ビリー・ボブ・ソーントンという配役からも想像できるように、極悪人ではない。

若かりし頃、強盗目的で夜中に友人3人と押し入ったコンビニで、ふと生じた小さな心の動きによって、勝手に拳銃の引き金を引いてしまった、というようなかんじ。

それが運悪くレジにいた店員青年(18歳くらい)の額に命中。まさか殺すとは思っていなかった友人2人は逃走。マニュアルだけが呆然と立ちすくむ。と、これは過去を回想するシーン。物語はすべて出所後のマニュアルの生活を中心に描かれる。

ナレーターはなし。音楽は、大人しく寂しい感じのものが時たま静かに流れる程度。

マニュアルは人を撃ち殺してしまった瞬間から、死んだように生きて来たことがわかる。

刑務所時代にいっしょだった黒人仲間にたまたま出会い、その後強盗の話を持ちかけられ断ったとき、マニュアルは銃を向けられたのにひるまなかった。打ちたきゃ打てというように相手を見据え、びくともしなかった。

相手は「おまえ頭おかしいのかよ」「今度会ったら殺すからな」と威勢だけはいいものの、異様なマニュアルの冷静さにびくびく。

最高の人生2


牧師マイルズ(モーガン・フリーマン)に出会い、駐車場管理を一方的に任され働くことになったマニュアル。不良少年たちにあれこれ説くマイルズは、豪快快活。

でもきっと、マイルズも刑務所にいたんだと思う。そうじゃなければ、刑務所から出て来た人間を今までも働かせてきたか。

マニュアルのスーツケースを見て、すぐに出所してきた人間だと察知し、何も聞かず部屋も貸す。家賃月100ドル。掃除もすればもっと減額してくれるって。言葉は粗いけど根は優しい牧師。

人との関係を持つことを避けているかにも見えたマニュアルだけど、少しずつ新しい生活に慣れていく。

殺風景な部屋のコンクリートの壁には、自分が殺してしまった青年の写真が載った新聞切り抜きを貼り付け、時間があっては見つめる毎日。後悔しているに違いないんだけど、その目は憐れみや口惜しさを感じさせない無感情な目。その奥に隠された感情を、マニュアルは行動に移し始める。

最高の人生3


殺してしまった青年の家をこっそり訪れ陰から見つめるマニュアル。そこから出てきたのは彼の姉アデル(ホリー・ハンター)。死んだ弟の名を持つ息子と2人暮らし。息子はちょっと不良青年。

マニュアルは彼女のあとをつけ、食材を抱える彼女に「荷物をお持ちしましょうか」と声をかける。訝しがり最初は断ったアデルだけど、別の日にバラを1本持って現れたマニュアルに荷物持ちを頼む。彼が悪い人間ではないととっさに思ったから。

マニュアルは、まっ正直で真面目で暗い雰囲気で、誰から見ても悪い人間には見えないの。思い過去を背負った暗さなんだろうけど、ついに最後まで一度たりとも大笑いする姿はなかった。

でも、やぼ用で少し家を出なければならないというマイルズに頼まれ、牧師代わりに子どもたちと数時間を共にする頃から、かすかに笑みを浮かべるようになる。

後々、マイルズは実は強盗に加担し逃げていなくなっちゃうんだけどね。けっこうあっさりいなくなっちゃって、少し拍子抜けしました。暗い過去を背負っているけど改心して牧師さんになったと思ってたのに、実はまだ悪行から抜け出せずにいたってこと?モーガン・フリーマンの実直なイメージもあるからだろうけど、なんだか残念なフェードアウトの仕方でした。

隠し事をしないマニュアルは、自分は人を殺してしまったと告白し、すさんだ心の子どもたちとの距離を縮めようとする。その中の紅一点の女の子(キルステン・ダンスト)が、一番マニュアルに心を開くようになる。

彼女は、昔有名な歌手だった母親のおかげで不自由なく暮らしていた。父親の姿はなく、母親も昼間から寝巻き姿でいるような堕落ぶり。いらだちや不安を抱えて、少しぐれていた。夜通し仲間と騒いで飲んで、というような生活。

「そんなに若いのになんで自分粗末にするんだ」と腕をつかみ本気で怒りを示したマニュアルだからこそ、心を開いたんだろう。

自分のことを本気で心配してくれる人なんていない、と思いすさんでいたから、マニュアルのこの本気の態度はかなり響いたよう。父親がいない寂しさから、マニュアルにその姿を重ねていたのかもしれない。

彼が過去に殺人を犯したと知っても、恐れるでもなく去ることもなかったもの。どうしてこんな大人しく真面目な人が・・・と不思議で仕方なかった様子。それで聞かれるままに答えた過去が、冒頭に書いた回想シーン。

若かりし頃、マニュアルはやはり今と同じで大人しく自己主張の薄い少年だった。それで、断ることもできずコンビニ強盗に加担したのだった。

たぶん、そんな自分を嫌い蔑んでいたんだと思う。殺してしまった青年は、目出し帽をかぶるマニュアルを「なんとも不思議な表情で」見つめていた。その表情は、憐れむようなものだったよう。憐れみつつ、ほんの少し口元に笑いを浮かべているようにも受け取れた。

その表情を見た瞬間引き金を引いてしまったマニュアル。この感情の機微、わかるような気もする。

自分で自分を蔑んでいる矢先、初対面の人間から全てを見透かされたような表情で憐れまれた。そのことに、なんともいえない虚しさのようなやるせなさのような感情がどばっとわいてしまったのではないだろうか。そして、考える暇もなく引き金を引いてしまったのでは。

それでも殺人は殺人だもんね。マニュアルのそばには、時々殺した青年が姿を見せるの。その彼は怒っているでもなく、「マニュアル」とまるで友達に話しかけるように声をかける。その時だけ、いつも冷静なマニュアルはびくっとなり動機が激しくなる。

アデルから信頼を得、食事もする仲になったマニュアル。子どもたち相手に話をし、駐車場管理をするという仕事にも慣れた。アデルに自分の正体を告げられずに時は過ぎるんだけど・・・

そんな時、アデルの息子が敵対仲間に銃で撃たれるという事件発生。幸い撃たれたのは肋骨で、命は失わずにすむ。だけどそこはやはり若さゆえ無鉄砲で短絡的。復讐をくわだてる。止めるマニュアル。だけど聞く耳があるはずもなく、復讐は実行されようとする。

自分を撃った相手に銃を向け詰め寄るアデルの息子。そして過って、止めに入ったマニュアルを撃ってしまう。銃声を聞きつけ駆け寄るアデル。救急車が呼ばれ、マニュアルは一命を取り留める。

実は、この事件の直前、マニュアルはアデルに罪の告白を書いた手紙を送っていたのです。そして町を出ようとしていたのです。

マニュアルの病室で、アデルは彼の過去の罪を責めもせず、息子を人殺しにしないでくれてありがとうとも言えず、息子があなたを撃ってしまってごめんなさいとも言えず、「この町から出て行って。そして2度と私たちの前に姿を現さないで」と告げて立ち去ります。

映画はそこで終わり。

マニュアルが許しを請い、罪の意識から開放されたかった気持ちはわかる。

でも、さまざまな気持ちで一番複雑な思いを抱えたのは、アデルだったのでは。

だって、つい最近知り合い少しずつ心惹かれた男性が、実は自分の弟を殺した男だった、と、これだけでも「なんで隠して私に優しくしたのよ」と怒りでいっぱいだろう。

そこへ、息子が人殺しになりかけた事件に関しての複雑な思いが加わる。

怒り、感謝、謝罪、そして愛情。これらが全てひとりの人間に同時にわいた感情である時、人間どうすればよいのだろう。

登場人物の感情を、すぐに自分だったら、と置き換えるのが習慣な私は、やはりアデルの立場になって考えてみた。

だが難しい。感情を出さずに毅然と病室を立ち去ったアデルだけど、それはそばにしゅんとした息子が待っていたから。きっとひとりになって号泣するだろう。私ならそうだろう。自己処理不可能な感情は、泣いてはき出すほかない。

さて、果たしてマニュアルは救われたのか。

罪を告白し、大事な人の息子を命を張って守ったことで、少しは穏やかな心境になれたのだろうか。愛しかけた女性に事実を隠し黙っていたという現実があるから、やはり後悔の中生きて行くのかな。

最高の人生

映画ブログランキング




スポンサーサイト

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。